なかなか、借り手企業の開示の方針が発表されていなかったので、以前、メールで確認した際に弊社公式サイト(ログイン前ページ)上で公開予定としていました。
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匿名化解除!融資先開示でソーシャルレンディングはどう変わる?各会社対応状況まとめ
金融庁が匿名化の解除を2019年年3月18日に発表しました。 これによると・・・。 借り手が法人で匿名組合契約の場合に限り、借り手の情報開示がOK。 との事で、借り手がどこの誰なのか? 財務状況の健全 ...
そして、ようやく16日にソーシャルレンディングにおける借手開示対応の開始についてと題したアナウンスを公式ページで正式に発表しました。
また、以前にSBIソーシャルレンディングの安全性と営業方針を聞いた時に、
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金融界の大御所SBIグループのソーシャルレンディングの担当者様にも恐る恐る話を聞いてみた。
SBI証券やSBIネット銀行、SBI損保など、様々な金融商品を扱い金融界の最大手、大御所であるSBIグループのSBIソーシャルレンディングさんの担当者様に質問してみました。 様々な金融事業を行っている ...
SBIグループの顧客中心主義の基本理念に置きながら5つの経営理念を主眼におき、
- 「法律に触れないか」、「儲かるか」ではなく、社会正義に照らして正しいかどうかを判断基準として事業を行う。
- インターネットの持つ爆発的な価格破壊力を利用し、より顧客の便益を高める金融サービスを提供する
- 21世紀の中核的産業の創造および育成を担うリーディング・カンパニーとなる。
- 経済環境の変化に柔軟に適応する組織を形成し、「創意工夫」と「自己変革」が組織のDNAとして組み込まれた自己進化していく企業であり続ける。
- 社会の一構成要素としての社会性を認識し、さまざまなステークホルダー(利害関係者)の要請に応えつつ、社会の維持・発展に貢献していく。
「お金を借りたい人」と「お金を投資したい人」を結びつける本来あるべき投資の姿である「案件を精査する」というソーシャルレンディングというサービスがようやく始まった感です。
SBIソーシャルレンディングは6つの顧客中心主義に基づく業務運営方針を掲げており、今回の借り手情報開示は重要な情報の分かりやすい提供の一環です。
顧客中心主義に基づく業務運営方針
- 最善の利益の追求
- 利益相反の適切な管理
- 手数料等の明確化
- 重要な情報の分かりやすい提供
- お客さまにふさわしいサービスの提供
- 従業員に対する適切な動機づけの枠組み等
さすがは大手のSBIグループです。
徹底した顧客目線と社会正義と発展に寄与する考えは他のソシャレンにも見習ってほしい考えが随所に散りばめられています。
そんなSBIソーシャルレンディングですが、ついに借手企業の匿名化解除ファンドが募集されました。
借手企業の匿名化解除第一号案件はSBISL不動産ディベロッパーズローンファンド14号
下記が誰でも見れる情報を一覧にしてみました。
- 横浜市中区尾上町で行うビジネスホテルの土地の購入と建物を建てるために出資金(16億3500万円)が使われる。
- ビジネスホテルを作って他の不動産業者に売却するか、借り換えを行って出資金の返済に充てる。
- 建物が立っていない更地の状態の価値が7億5200万円
- 担保として押さえているのは土地+建物と出資持分
- 運用期間が2年と長い
これらを見ると、建物が完成してから土地+建物で担保の価値が出てくるわけですが、もしこの2年間で貸倒れが起きた場合、更地としての担保だけではリスクがあまりにも大きいのではないのでしょうか?
まぁだからこそ、利回り7%である(リスクがある)という現れなのですが・・・。
募集額 | 16億3500万円 |
利回り | 7% |
管理手数料 | 2% |
貸付金利 | 9% |
運用期間 | 24か月 |
貸付先資金使途 | 横浜市中区尾上町で行うビジネスホテル開発のための、土地の購入及び建物の建築プロジェクト資金の一部 |
返済原資 | ビジネスホテル事業の運営を前提としたリファイナンスもしくは売却 |
担保価値 | 7億5200万円(更地) |
担保種類 | 【質権設定】 出資持分【抵当権設定】 取得予定の土地 建築予定の建物(建築完了後) |
会員向けの限定情報で、借手の名前、住所、財務諸表、担保の詳細情報(土地面積、建設計画とスケジュール、構造規模)が載っていますが、会員向けの情報です。
クラウドバンク同様、SBIソーシャルレンディングもこの会員向けの限定情報を公開すると、貸付の実行判断を行っているとみなされ、貸金業法違反に問われ、10年以下の懲役若しくは3千万円(法人の場合1億円)以下の罰金に処される可能性があるとの事。
これら情報を見たい方はSBIソーシャルレンディングの会員になってご覧ください。
SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド14号案件分析
限定情報で罰則規定が課せられているので、ここではファンドの分析が掲載できません。
とりあえず、一般向けに公開されている情報を使って分析を試みたいと思います。
横浜市中区尾上町の公示地価を調べてみました。
更地の土地の担保価値と公示地価と比較したら( ´・д・)ン?という印象を受けました。
また、借手の会社も公開されていはいますが、載っている情報だけでは無意味です。
それからグーグルでググりまくると、それらしき会社がでできます。
- そのそれらしき会社はそれなりの規模を誇る企業です。
- 運用期間がオリンピック景気が終わる2年。
- 建物が立っていない更地の価値。
等を考慮してもそれ双方のリスクがあるのは間違いないですが、会社の価値からすると魅力はあるけど、事業主体じゃないという懸念材料もある。
という事で、この案件は私は投資しませんでした。
ヽ(´o`; オイオイ
グーグルマップで調べてみたら、該当するであろう土地だと思われる場所を発見しました。
横浜市中区尾上町自体が狭いので、ちょっと探せば出てきました。
撮影日が20118年9月
それ以前がどのようになっているか確認してみると・・・。
2017年7月撮影
2015年5月撮影
この土地は店舗→駐車場とコロコロ頻繁に変わっている土地ですね。
隣のビルも壊し、用地を広げ、SBIソーシャルレンディングの説明にも書いている通り立地自体がよさげのような感じもするけど、無理にリスクを取ってまで投資する必要はないのかなと思いました。
高利回りに惑わされないように。
投資である以上、銀行預金と違い元本の保証がありません。
だからこそリスクとリターンを常に考えて行動しましょう。
また、ソーシャルレンディングは数ある投資商品の中では、まだ出来上がって間もない、赤ちゃんみたいな存在です。
そんな中でソーシャルレンディングにおける勉強を常にし続ける体制を構築しなけらばなりません。
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おすすめソーシャルレンディング会社は限られている。
出来上がって間もない新しい投資のなかで、損を出さずに10年、20年、30年と長い間、我々の資産運用のお手伝いができるソーシャルレンディング会社は意外に少ないのが現状です。
私も実際に利用して、これは絶対おすすめだといえる会社を紹介します。
SBIソーシャルレンディング
SBISBIグループ(SBI証券や住信SBIネット銀行)が提供する高い信用力と実績。 過去に融資審査の盲点を突かれ貸倒れが発生! この経験を元に融資審査の更なる厳格化を図ると表明 |
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OwnersBook
上場企業の総合不動産のプロ集団の目利き力はさすが! 親会社のロードスターキャピタルの売上はすごいものがあるし、利回りが4.0%からと若干低いが、リスク低減の試みが細部にわたって組み込まれている。 |
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クラウドバンク
数少ない証券会社が運営している。 2度の行政処分が行われたが健全化が進み、これまで貸倒れ件数0件はすごい! 最近は再生可能エネルギーに特化してしまった感が否めないが、少なからず中小企業支援やドル建てファンドも組成している。 |
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Funds
ソーシャルレンディングのニュースサイトであったクラウドポートが運営。 貸付先がわかる革新的で先進的なスキームを採用。 貸付先は上場企業や先駆的で注目の的のベンチャー企業にしか融資を実行しないと公言され、貸付先が倒産でもしない限りは高い安全性が担保されている。 |
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クラウドクレジット 出資企業が伊藤忠、第一生命保、三菱UFJ、LINE、ソニー、SBIと信頼性がピカイチ。 成長著しい新興国に投資をする為、10%以上の高い利回りが狙える。 ただし、為替リスクが発生したり、新興国ゆえんのリスクに晒される可能性もある。 クラウドクレジット内での分散投資は必須。 |
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CREAL
運営会社の株式会社ブリッジ・シー・キャピタルは、不動産ファンド運営事業の受託資産残高は約300億円(2018年10月末時点)を誇る資産運用会社の確かなプロ集団が手掛けるファンド 優先劣後方式なので不動産市場が下落した場合、1割程度はCREALが負担し、出資元本のリスク低減を図っている。 投資対象物件が住所地や金額まで丸わかり。 |