カメルーン中小企業支援プロジェクト2号契約期間再々延長
2016年5月13日にファンドの募集を開始し、2016 年12 月に運用が終わるはずだった【為替ヘッジあり】カメルーン中小企業支援プロジェクト2号
このファンドではカメルーンの中小企業11社に分散して貸付けされていていましたが、そのうちの1社が延滞を起こしています。
20万円投資して、戻ってきた元本が195777円、配当金が14347円、延滞が4223円です。
2017年6月に運用期間を延長し、さらに2018年6月末としていた延長期間がさらに延長し2019年6月に再々延長です。
海外特有のリスク
お金の貸し借りのルールがしっかりできている日本と比べると、考えられないような海外特有のリスクがあります。
特にアフリカは銀行すら貸し渋りが頻発してしまうほど、一度貸したお金は戻ってこないと言われるほどリスクが高いらしいです。
しかし、新興国であるがゆえ、アレも欲しい、コレも欲しいと、国民は物に飢えているので資金需要はかなり旺盛です。
昔日本でも冷蔵庫、テレビ、洗濯機が欲しいという三種の神器がありましたが、それと一緒ですね。
しかし、どこの国も悪い人がいるらしく、延滞を起こしているこの企業は、鉄筋やセメントといった建設資材を個人向けに販売する業者でしたが、貸入人と一緒に共同管理していた担保物の保管所の鍵を勝手に変えて、こっそり盗み出して売ってしまったということらしいのです。
警察に逮捕を依頼し、この企業の代表者の資産から債権回収をするというのが前回までの事のあらましでした。
新興国ゆえの問題の長期化
新興国は日本と比べるとかなり深刻な格差社会です。
日本ではアルバイトだけでも人並み程度の収入を得ることは可能です。
しかし、平均年収が5万円程度、経済成長率が4.5%のカメルーンでは学歴やコネ、ビジネスに長けている人はますます裕福になり、貧困層はますます貧乏になっていってしまう国です。
カメルーンは小学校までが義務教育で学費は原則として無料ですが、新学期開始の登録時に日本円にして400~500円の登録料を払います。一般の人にとってはかなりの高額とのこと。中学への進学率は50%、教育を受けさせる土台がまだ不十分な国であり、収入を上げる術が限られてしまう国でもあるのです。
どのように債権を回収するのか?
逃げ回っていた代表者の居場所を突き止めたものの逮捕にはいたっていないようで、代表者の財産、資産状況を見てみてみると未払いの債権の返済能力がはっきりしていなく、警察の捜査の進展も予想が難しく、回収時期に関しても見込みがたっていないようです。
ですが、カメルーンの国民性はかなり楽観的であり、「自分の体は神様からもらったもの」だと考えられているので、追い詰められたら自殺という考えがないようです。「今日悪いことがあったら明日はきっといいことがあるだろう」という精神文化が広く浸透しているのだとか。
その為、投資家への分配を行える可能性が残っている事を考えた現地法人は、2019 年 6 月末に契約期間の延長をするそうです。
みんなのクレジットは早々と債権譲渡という形で幕を閉じましたが、カメルーン案件は債権回収に向けて奮闘する強い意志が働いているのは事実です。
事お金に関するルールはクラウドクレジットの方がしっかりしているという印象を受けます。