これまでLENDEX(レンデックス)では貸付先を隠した不動産融資型のファンドを組成していました。
ところが2019年11月08日発表した内容では、匿名化と複数化を解除して事業性融資も手掛け、積極的に銀行等の金融機関ではカバーしきれない融資を目指すと方針を変えてきました。
そしてその第一弾が格闘技ファン参加型RIZIN(ライジン)ファンドです。
2019年11月8日付けLENDEX(レンデックス)貸付先限定解除及び匿名化・複数化一部解除のお知らせ全文
LENDEXをご利用いただき、誠にありがとうございます。
今まで当社は不動産投資を目的とする者に対して行う貸付事業を行っておりましたが、
この度、業種を限定せず貸付を行うこととなりました。
また匿名化・複数化も一部解除を行い、これに伴い利用規約を一部変更いたしました。
https://lendex.jp/static/pdf/a03_tokumei.pdf
事業の拡大、貸付先の多様化、中小企業活性化、金融機関ではカバーできない融資を目指し
事業者ローンファンドを組成いたします。
今後ともLENDEXをよろしくお願いいたします。
格闘技ファン参加型RIZIN(ライジン)ファンド概要
ファンド名 | RIZINファンド1号 |
募集総額 | 5,000万円 |
運用期間 | 3ヶ月 |
運用利回り(年利) | 10.00% |
貸付先 | 株式会社ドリームファクトリーワールドワイド |
資金使途 | 格闘技イベントの運営資金 2019年12月31日開催予定「RIZIN.20」 |
担保 | 無し |
保証 | 代表者連帯保証 公正証書 |
RIZIN(ライジン)って何?
でWikipediaでRIZINについて調べたら2015年に榊原信行によって立ち上げた総合格闘技の一種で主催団体だそうです
RIZINって言うのは略称の様で、本来の団体の正式名称はRIZIN FIGHTING FEDERATIONと言うらしいです。
選手層も厚い様で国内のトップ選手を多く輩出、海外の有名選手も招いているようです。
さいたまスーパーアリーナでの興行も行っていて、今回の該当ファンドもさいたまスーパーアリーナで行うようです。
その興行もフジテレビで生中継を行うとの事です。
リスク評価
過去に行った興行での観客動員も大変すばらしい物があります。
過去12回さいたまスーパーアリーナで興行を行っていますが平均19,319人のお客さんを動員しています。
キャパシティ(座席数)を調べてみると、スタジアムモード約37,000人、アリーナモード約22500人動員できる客席数のようです。
アリーナモードでの興行だと思われるので、約86%の客席動員できるようです。
ここまでお客さんを呼べるベースがあれば御の字と言えるのではないでしょうか?
フジテレビの放映権での収益も望めそうですしね。
しかし担保がなく、代表者の榊原信行の連帯保証があるだけって言うのが最大の懸念事項です。
もし返せなくなった場合、榊原信行にどれだけの資産があるのか?
貸出金利が11%〜12%と仮に設定すると5137万〜5150万円返さなければなりません。
RIZINの収益から考えてみる
放送権料
調べていくうちにこんな記事を発見したので紹介しておきます。
フジテレビが協賛しているのでその放映権料がRIZINに支払われます。
地上波で生放送、ゴールデンタイムでの放送での放映権料が2500万円
GYAO!やスカパーなどのPPV収入で7万件売り上げれば約1億円
チケット代
大会開催サイトでの情報では・・・。
VIP席 :100,000円 <特典付>
SRS席:25,000円
S席 :15,000円
A席 : 7,000円
との事ですから19,000人呼ぶとするとVIP席0.5割、SRS席1.5割、S席2割、A席6割の客席割合いと仮定すると
A席7980万円
S席5700万円
SRS席7125千円
VIP席95万円
合計1億4490万5千円の売り上げ
グッズ代
大会当日の限定品のグッズ販売を行いますから、その売り上げもあると思います。
一人4000円使うとして76百万円の売り上げ
スポンサー料や広告料
会場で配られるパンフレットやそれに挟まれたチラシ、ファイトコスチュームやリング、コーナーポスト、会場内の壁などに張られた広告など
大日本プロレスが広告料を掲載していたので参考にすると
リングキャンバス
【内容】 6メートル×6メートル 年間スポンサー
【料金】 200万円(制作費込)コーナーガード
【内容】 1コーナー 年間スポンサー
【料金】 50万円(制作費込)垂れ幕
【内容】 1面分 年間スポンサー
【料金】 50万円(制作費込)コーナーポストスポンサー
【内容】 1大会限定 4本分
【料金】 10万円(制作費込)
今回はメディア露出が大きいので、この2~3倍は取れるんじゃないだろうか?
その他
大会開催後に販売するDVDや興行当日に販売する飲食代など。
経費を考えてみる
さいたまスーパーアリーナの貸し出し費用が1100百万円
出場選手のファイトマネー、出演料、年間契約、しかも選手ごとにまちまちなので確定情報が全くなしなので、おおよそ一人当たり1000万円。
有名選手のメイウェザー選手に至っては10億円はくだらないという
後は大会設備費、人件費やら
まとめ
単純に計算すると
収益が4億位?
経費2億~3億位?
なんかどっこいどっこいな気がしませんか?
ドリームファクトリーワールドワイドの代表取締役である榊原信行氏の話では
ファンの皆さんにもRIZINという格闘コンテンツを一ファンとして楽しむという関わり方だけではなく、RIZINというコンテンツ創造ビジネスそのもへご参画いただければ幸いです。
と言っています。
RIZINは発展途上の団体って認識でよろしいでしょうが、榊原信行の事を調べると過去に同じような団体を結成して、一回潰しているんですよね。
過去に失敗しているからと言って、同じ過ちをしないのはホントのプロの起業家ですが、彼はどうなんでしょうかね?
また、このファンドは明らかにESG投資の部類に属している投資手法ですね。
環境(environment)、社会(social)、企業統治(governance)を重視して投資先を選ぶことを意味する。
投資対象となるのは、製品やサービスを生み出し提供していく過程で収益向上と持続可能性の両方を目指す企業でこうした企業を資金面で応援する
通常行っている投資は売上高や利益など過去の財務情報を元に企業の健全性を審査するのに対して、ESG投資、このファンドで言えば、共感するかどうか、ファンであるか否かで投資をし、企業を手助けあるいは応援していこうという気持ちで投資をするか否かであるのは間違いなさそうです。
格闘技が好きで好きでたまらないならば、RIZINを応援する気持ちも働きますが、
レンデックスの説明では財務健全性が未知数で非公開、担保無し、連帯保証人である資産がどのくらいなのか見当もつきません。
本当にRIZINの事、格闘技が好きであるのならば投資するのは十分意義があるんじゃないでしょうか?